古い日記と昔の想い出

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青森をもっと音楽とアートの溢れる街にしよう!という活動に取り組んでいる団体
「アートでオン!」が九月に行っている事業「青い森のトポス」。
青森市中心商店街の空き店舗を使って、何かアートなことをして、街に活気を!という取組みです。

今回ご縁があって急遽公演をさせていただくことに。
コスモス千葉さんとのご縁で知り合ったキーボディスト「きゃべ」さんをお招きし、朗読劇を上演いたしました。

一本目は「十八歳のモラトリアム」。
初演は1993年3月。当時の劇団支木アトリエをお借りし、仲間たちと高校生活最後の自主公演をした際に上演した
日記形式のひとり芝居です。その後1998年にシューだびよんで再演し、この2006年版が三度目の上演になります。
40代に入って演じる18歳の内面世界は、
「そんなに悩まないで。その水槽から出て広い海に出れば、もっといろいろな生物が居て、時には気の合う人にも出会えるよ」
という背中を押したい思いと、
「結局、このときから私は、なんにも進歩なんかしちゃいないんだな」
という諦めのまじった愛着めいた気持ち、両方を感じ取ることができて楽しかったです。

二本目は速瀬れいさんの「夢ちがえの姫君」。今回が初披露となる作品です。
時は平安。あばら家に住むひとりの遊び女。
訪ねてきた客人に求められるまま、身の上話を語ります。
あるやんごとない姫に仕えていた時の思い出話。
悪い夢を吉夢にとりかえてくれるという「夢ちがえの姫君」。
そしてその姫君は、使用人である「わたし」の腹違いの姉妹でもありました。
愛と憎しみ、そして色とりどりの美しい悪夢。
速瀬作品らしい絢爛豪華な絵巻物語り。資料を調べて色々な画像を検索するとほんとうにうっとりした気持ちになれました。

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